ぼかし肥料使い方と作り方【有機栽培の始め方】

ぼかし肥料の作り方 DIY

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有機栽培の始め方・ぼかし肥料の特徴

 

【ぼかし肥料】

 

植物の根は有機態では吸収出来ず、無機態のチッソを吸収するので、有機肥料はそのままでは吸収されず、微生物によって無機態に変えられてから吸収されます。

そこで有機肥料を発酵菌によって人工的に発酵させて無機態にします。すでに発酵しているので微生物が多く、有機肥料より即効性があります。

更に、根から良く吸収されるアミノ酸がたくさん生成され、窒素とは別に高い生育促進効果が得られます。

 

ぼかし肥の概念はあいまいであり、地域によって異なるが、有機質資材と土を混ぜてたい積した肥料を「ぼかし肥」といい、土を混合しないのが「ぼかし堆肥」である。有機質資材をたい積することにより微生物の力で分解させ、作物栽培に適した状態に変えるもので、微生物が作った肥料といえる。また、肥料成分と土をあらかじめなじませてあるため根やけせず、作物の生育に応じてゆっくり効くという特徴がある。

農林水産省

 

有機栽培

 

【有機質肥料の種類と成分含有量】

  • 人間由来のもの(下水汚泥)
  • 動物由来のもの(動物の排泄物・鳥獣や魚の加工屑・鳥獣魚の骨)
  • 植物由来のもの(米・大豆・麦やトウモロコシ・その他草本・海藻類)

 

有機質肥料は、化学肥料に比べて含有成分量が少なく、肥効が遅効性で、種類によっては物理性改善効果などが期待できる特徴を持つ。しかしながら、養分的にアンバランスなものが多く、化学肥料と組み合わせて使うことが効果的である。

引用:『土壌診断と土づくりの手引き』岡山県

 

平均的な畑地土壌のC/N比は12前後とされる。C/N比はおおむね20を境として、それより小さい(つまり窒素が多い)と、微生物による有機物分解の際に窒素が放出され(無機化)、C/N比が大きいと反対に土の中の窒素が微生物に取り込まれる(有機化)といわれている。そのため、C/N比の大きな有機物を土に施すと、窒素が微生物に取り込まれ、作物の利用できる窒素が少なくなって窒素飢餓に陥る。これは、土壌中にアゾトバクターなどの窒素固定微生物が増えるにつれて起こりにくくなっていく。

引用:Wikipedia『C/N比の作物への影響』

 

上記の点を考えると、ぼかし肥料を作る時、原料をどういう割合で準備するかが一番重要です。

以下に家庭で排出しやすい有機物のC/N比を選出してみました。

米ぬか23雑草50」
広葉樹落葉50 ~ 120おから11
針葉樹落葉20 ~ 60コーヒーかす23
おがくず134 ~ 1064茶かす12
剪定枝70油かす7

 

初心者は色々考えなくて良いので平均的なC/N比の米ぬかとコーヒーかすなら手に入り易いしおすすめです。

米ぬかコイン精米所が近所にあれば無料で手に入る事もあります(※ルールを守って貰ってください)が、ネットで購入もできます。

 

□併せて読もう
ぼかし肥料意外に、生ごみや家庭ごみを処分して野菜を育てるには『たい肥の作り方・生ごみで有機野菜栽培』を参考に

 

□コーヒーかすを無料で
コーヒーを飲む習慣が出来れば良い事だらけですね
【コーヒー豆】を【自家焙煎】する趣味

 

有機栽培の始め方・ぼかし肥料の使い方と注意点

 

ぼかし肥は化学肥料と比べて2~3か月と効きめが長いので、元肥はしっかりやり、追肥は野菜の種類によって調整する。2~3か月より長い栽培の場合は、茎近くに埋めて土を被せて直射日光を遮断する。雨などで露出してくるので、しっかりと被せるようにしよう。

追肥は畝の端に一握り埋め込む。ぼかし肥は肥料傷みは滅多にないので、神経質になる必要がない。

 

【元肥として使う場合】

必要となる肥料の半分の量のぼかし肥料を使い、全体に混ぜ込まずに上層の3分の1程度に混ぜると効果的。

 

【追肥として使う場合】

少量のぼかし肥料を土に撒きます。土に混ぜ込まず、表面にまくだけで効果を発揮。

 

家庭菜園

 

【ぼかし肥料で有機栽培を始めよう】

有機栽培を始めたいという方は、使用頻度や施肥量を注意すれば比較的簡単にできるので、まず米ぬかを使った化学肥料を使わなくても速効性や持続性が期待できるぼかし肥料を始めよう。

 

【注意点】

  • 使用量には十分注意。
  • 有機肥料と比べて速効性があり窒素成分も多いとされているため、窒素過剰となって葉が繁茂したり、病害虫にかかりやすくなる可能性があります。
  • リン成分が不足気味になる恐れがある。
  • プランターの土の量に対し、1割程度のリン酸を多く含む米ぬか肥料を混ぜ込んで使用。

 

 

有機栽培の始め方・ぼかし肥料の材料

 

【材料】

例・こうじ菌・納豆菌・酢酸菌(好気性菌)

米ぬか15kg
4L
納豆1パック

例・乳酸菌・酵母菌(条件的嫌気性菌)

米ぬか1000g
500~800cc
ヨーグルトスプーン3杯から5杯

 

【別の作り方材料】

米ぬか油かす貝化石(牡蠣殻石灰)発酵促進剤
14kg5kg4kg7.0ℓ0.3㎏

 

 

 

 

有機栽培の始め方・ぼかし肥料の作り方

【好気性発酵】

【プラス材料】

段ボール箱・ガムテープ

【作り方】

  1. 段ボール箱の底をガムテープで隙間をきっちり閉じてから米ぬかを入れ、約3/4の水を加えて良く混ぜます。10分程度混ぜます。
  2. 残りの水で納豆を軽くとかして米ぬかと合わせ3分ほど混ぜます。(手で握って固まるが、突くとバラバラになるぐらいまで)※水分量に注意・多すぎると腐ります
  3. 毎日かき混ぜる。しばらくすると発酵が始まり温度が上がります。(※温度が60℃以上にならないように注意!)
  4. 温度が常温に下がったら完成(10日~20日位)

 

 

米ぬか

【嫌気性発酵】

【プラス材料】

密閉用ナイロン袋・桶

【作り方】

  1. 桶に米ぬかを入れ、約3/4の水を加えて良く混ぜます。10分程度混ぜます。
  2. 残りの水でヨーグルトを軽くとかして米ぬかと合わせ3分ほど混ぜます。(手で握って固まるが、突くとバラバラになるぐらいまで)※水分量に注意・多すぎると腐ります
  3. 発酵の過程で酸素が入ると肥料にならないので、しっかりと密封して袋に入れる。
  4. 常温で日陰に密封し保管します。(※途中で切り返す必要なし)
  5. しばらくすると発酵が始まります。(※発酵熱は出ません)
  6. 暖かい時期なら1ヶ月、寒い時期なら2〜3ヶ月を目安に、袋を開けてみて、乳酸発酵の匂いがすれば発酵終了し肥料として使える(発酵完了後は、空気に触れても、乾燥させて保管してもOK)

 

 

※分解型の好気性菌と、浄化型、合成型の嫌気性菌をどう扱うかが、まだまだ各自試行錯誤が必要

 

【失敗したら】

  1. 菌の種類を変える。好気性菌を使用していたら嫌気性菌に変える。
  2. 水分と温度がカギ・水分40~60%と温度50℃以下を厳守。
  3. つくる量を変える
  4. 悪いボカシは、入れない。

※ボカシ肥料の効果が無くなるばかりか、腐敗菌が増殖して土壌病害・害虫などの増殖土壌を作ることになります

納豆

 

以上で、【ぼかし肥料使い方と作り方】終わりです。取り敢えず気軽に少量から始めてみては如何でしょうか?肥料代もバカにならないし、なるべくなら有機栽培をしてみたい方におすすめです。

納豆の食べ終わった入れ物や、ヨーグルトの容器を洗う時に流した水を利用して少量から始めるのが一番いいですよ!

では、また。

 

 

 

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仮想会社ニークルスク・代表

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